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はっとして飛び上がると、私は自分の寝床で横になっていた。 なん芯悪い夢か……と簡単に割り切れないほど、今でも夢の中で感じた悪い予感が私に纏わりついている。夢の中とは違って、まだ朝た腹の虫がそう言っている。まさか夢と同じことが起きる訳が無いと自分を諌めながら、私は速足でタメロウの寝床に向かった。しかし彼の寝床には誰の姿も無い。

「タメロウ! どこにいるの!」

私のその叫びに応じたのはタメロウの声ではなく、敵意に満ちた何者かの胞時だった。まさか敵襲? タメロウの寝床は私達ココパンダーの集落の端に位置している。襲われる可能性が―番高いのは、タメロウだ。私は焦燥感に駆られるまま砲隊が聞こえた方角へと向かった。ココパンダーの集落の外れにある森に辿り着くと、私は木々の間隔が少し開けた場所でタメロウを見つけた。彼は、かすり傷を負いながらも腰を低く落とし、大きい木の実を利用して作った武器に力を込めている。タメロウの視線の先を追うと、そこには気が狂ったように胞隊を上げながら戦闘態勢をとるワラビモンチが居た。

「あのワラビモンチー野生化してるんだ例

私達の世界では、激しい飢えや命の危機に瀕すると我を失い馴引こ目覚めてしまう。強い衝撃を与えれば自分を取り戻すのだが、野性に目覚めることは自然の摂理として受け入れら九二度と群れから干渉されなくなる事が常だった。きっと夢の中で見たタメロウは、この野生のワラビモンチに襲われて重傷を負い、野性に目覚めてしまったのね このままではタメロウが危ない、そう感じ取った私の身体は自然と動き、タメロウとワラビモンチの間に割って入る。

「タメロウ、もう大丈夫だからね!」

「ユイユイ負い、野性に目覚めてしまったのね このままではタメロウが危ない、そう感じ取った私の身体は自然と動き、タメロウとワラビモンチの間に割って入る。

「タメロウ、もう大丈夫だからね!」

「ユイユイ……!」

私の名前を呼ぶタメロウの瞳には、まだ理性が残っていた。夢で見たタメロウの無感情な瞳を思い出してしまって、無事を確認出来た安心感が湧き上り涙が出てしまう。

随いてる場合じゃないだろ!

こいつ、俺が散歩をしていたら突然襲い掛かってきたんたもう完全に野生になってる……早く気絶させないと―」

タメロウが言葉を言い終えない内に、鬼気迫る表情で私の背!」

私の名前を呼ぶタメロウの瞳には、まだ理性が残っていた。夢で見たタメロウの無感情な瞳を思い出してしまって、無事を確認出来た安心感が湧き上り涙が出てしまう。

随いてる場合じゃないだろ!

こいつ、俺が散歩をしていたら突然襲い掛かってきたんたもう完全に野生になってる……早く気絶させないと―」

タメロウが言葉を言い終えない内に、鬼気迫る表情で私の背後に視線を向けた。釣られて私も後ろを振り返る。そこには野性のワラビモンチが迫っており、力強い飛び蹴りが私の頭をめがけて放たれている所だった―

「ユイユイ、危ない!」

タメロウがそう叫んだ瞬間、野性のワラビモンチの身体は強い力で弾き飛ばさ九きりもみ回転をしながら風を切り、近くの木の幹に激しく腰を打ち付けた。ワラビモンチは力なくうな垂れて沈黙する。そう、私がワラビモンチの飛び蹴りを紙一重で照し、一瞬の内に放った拳が野性のワラビモンチに会心の一撃を与えたのた

「ふぅ、危なかった。

ヒツジンから教わった拳法が役に立ったわ」

そう言って私がタメロウの方に向き直ると、彼は強張った身体から力を抜き、少し呆れたような顔をする。

「ユイユイはこのココパンダーの群れの中で最強だもんな……」

「護身用に鍛えてるだけなんだから!」

そんな可愛げのない女の子みたいに言うなんて心外よ。勤ねた私は口を尖らせてお説教を始める。

『ま丈野性のワラビモンチに襲われた時に、どうしてすぐ仲間を呼ばなかったの!?」

「他人を頼る訳ないだろう、だって自分一匹で何とかなりそうだったんだから」

「何とかってなによ!無理をして勝ったとしても、その後タメロウが野田こ目覚めたりしたら、どうするのよ!?」

「そうなったとしてもユイユイには関係ないだろ。その時はその時だ」

もう、本当にタメロウは分からず屋なんだから! 私は本気で彼の事を心配していたのに、関係ないだなんて言い草はあんまりだった。久しぶりに力チンときた私は、タメロウの肩をがっしりと掴んで言い聞かせるように言う。

「いい?タメロウがいつも頑張っている事を私は知ってる。頑張らない内に他人の力をアテにしたなら、それは甘えだわ。だけどタメロウは違うじゃない!助けを求めて応えてくれる仲間が―私がいるのに、独りで無茶をするなんて、孤独に生きる自分に酔ってるだけだよ!」

まくし立てるようにして思っている事を吐き出した私は、タメロウの反応を待つ。彼は複雑な表情のまま固まっていた。

「……ユイユイ、俺は」

タメロウが重い口を開いた瞬間、スコン! という音が頭に鳴り響いた。同時に彼の声が遠のいていく。疑問を感じるよりも早く、私の背後から発せられている殺気が全てを物語っていた。そう、先程気絶させた野生のワラビモンチが目を覚まし、私の頭に石を投げたのだ。今私が倒れたらタメロウは独りで無茶をして、今朝見た夢と同じことが起きてしまう。「タメロウが無茶をして居なくなっちゃったら……悲しいよ……」

最後に言葉を紡ごうとしても言いたいことがまとまらない。日々女の子らしさを意識している私としては認めたくないけど、護身術の鍛錬の賜物である筋肉のおかげで、かなり頑丈なのたこれくらいの1星我で死んだりはしない。

しかし、言葉にできないこの感覚は―

そこで私の理性は完全に途絶えた。後に残った本能に従うだけの私は、野性のココパンダーとなったのだった。


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